超高濃度ビタミンC療法に関する最近の医学文献

最新文献

米国立衛生研究所の研究チームがビタミンCが腫瘍の成長を抑制すると米科学アカデミー紀要に発表しました。

【論文題名】薬理学的高濃度のアスコルビン酸は酸化促進物質としてマウスに異種移植した進行性腫瘍の成長を抑制する

アスコルビン酸は抗酸化物質として人間の基本的な栄養素である。本研究では薬理学的な高濃度のビタミンCが過酸化水素を生成する酸化物質として様々なガン細胞に細胞毒性を示し、正常細胞には悪い影響を与えないことを明らかにした。マウスに神経芽細胞腫瘍を植えて調べたところ、アスコルビン酸はガン細胞の間質にアスコルビン酸ラジカルと過酸化水素を生成していた。

一方、血液中にはこれらは認められなかった。また、マウス移植した卵巣癌(p<0.005)、膵臓癌(p<0.05)、神経芽細胞腫(p<0.001)の成長も抑制した。この実験で認められたビタミンC濃度は点滴療法により再現が可能である。以上の結果からビタミンCは、過酸化水素を運ぶプロドラッグとして予後不良あるいは治療の選択肢が限られている癌患者に恩恵をもたらすと考える。

Pharmacologic doses of ascorbate act as a prooxidant and decrease growth of aggressive tumor xenografts in mice
Chen Q, Espey MG, Sun AY, Pooput C, Kirk KL, Krishna MC, Khosh DB, Drisko J, Levine M:,
PNAS: August 12, 2008:105(32):11105-11109.

これまでの代表的な文献集

2005年にアメリカの国立衛生研究所(NIH), 国立ガンセンター(NCI), 食品薬品局(FDA)の科学者達が超高濃度ビタミンC点滴療法が癌に有用であるという基礎研究論文を発表しました。

http://www.pnas.org/cgi/content/full/102/38/13604


2006年にアメリカの国立衛生研究所(NIH), 国立ガンセンター(NCI)や大学の研究者らが超高濃度ビタミンC点滴療法が明らかに有効であった3症例(腎臓癌、膀胱癌、悪性リンパ腫)を発表しました。

http://www.cmaj.ca/cgi/content/full/174/7/937


2005年にアメリカの国立衛生研究所(NIH), 国立ガンセンター(NCI), 食品薬品局(FDA)の科学者達が超高濃度ビタミンC点滴療法が癌に有用であるという基礎研究論文を発表しました。

http://www.pnas.org/cgi/content/full/102/38/13604


2006年にアメリカの国立衛生研究所(NIH), 国立ガンセンター(NCI)や大学の研究者らが超高濃度ビタミンC点滴療法が明らかに有効であった3症例(腎臓癌、膀胱癌、悪性リンパ腫)を発表しました。

http://www.cmaj.ca/cgi/content/full/174/7/937


2003年にカンザス大学メディカルセンターが卵巣癌に抗癌剤と超高濃度ビタミンC点滴療法の併用が有効であった2例について発表しました。
2例とも抗癌剤投与後は超高濃度ビタミンC点滴療法だけで長期生存しています。

http://www.jacn.org/cgi/content/abstract/22/2/118?ijkey=15532064060606a4bf7f2c91cb079c9dde36bb77&keytype2=tf_ipsecsha


カンザス大学では国立衛生研究所(NIH)の認可を得て、卵巣癌・子宮体癌・子宮頚癌に対する超高濃度ビタミンC点滴療法の臨床試験を進めています。

http://www.clinicaltrials.gov/ct/show/NCT00284427


その他過去の文献を列記します。

● Cameron E, Pauling L, Leibovitz B. Ascorbic acid and cancer : a review. Cancer Research. 1979 ; 39 : 663-681

● McCormick, WJ. Ascorbic acid as a chemotherapeutic agent. Archives of Pediatrics of New York. 1952 ; 69 : 151-155

● Riordan HD, Jackson JA, Schultz M. Case study : high-dose intravenous bitamin C in the treatment of renal cell carcinomanof the kidney. J Ortho Med. 1990 ; 5 : 5-7

● Riordan NH, Riordan HD, Meng X, Li Y Jackson JA. Intravenous ascorbic as a tumor cyto-toxic chemotherapeutic agent. Medical Hypothesis. 1995 ; 44 : 207-213

以下追記になります。

被爆に対するビタミンCの有効性の新しい論文が出ました。

2015年2月6日 金曜日

2月5日付の米国オンライン科学専門誌”PLOS ONE”で、防衛医大の 研究グループが「マウスに放射線を浴びせた後にビタミンCを大量投与すると、 被爆障害が軽減する」と発表しました。  

http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0117020 Sato T, Kinoshita M, Yamamoto T, Ito M, Nishida T, Takeuchi M, et al. (2015) Treatment of Irradiated Mice with High-Dose Ascorbic Acid Reduced Lethality. PLoS ONE 10(2): e0117020. doi:10.1371/journal.pone.0117020  

原文のダウンロードは下記URLからできます。
http://www.plosone.org/article/fetchObject.action?uri=info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0117020&representation=PDF  

研究は放射線を浴びた直後と24時間後にマウスの腹腔内にビタミンCを大量 投与すると被曝傷害が軽減することを示しました。マウスに投与した量は体重 60kgの人間に対し90gのビタミンCという大量投与です。
著者らはビタミンCを「被曝後でも有用な放射線防護剤である」としています。  

以前から考えているように癌の治療のみならず、被曝障害にもビタミンCが有効となる可能性がありますね。

被爆に対するビタミンCの有効性の新しい論文が出ました。

2013年3月1日 金曜日

皆様こんにちは。3月24日に東京神田にて高濃度ビタミンC点滴療法の特別セミナーが開催されました。アメリカ、カンザスで積極的に点滴療法を行っているリオルダンクリニックの所長でいらっしゃるロナルド・ハニハイキ先生のご講演で高濃度ビタミンC点滴療法のさらなる理論をお聞きしました。これまでの高濃度のビタミンCは抗がん剤として作用するという考え方に加え、高濃度のビタミンCの投与は癌を殺すというよりも酸化還元サイクルに作用して癌が育ちやすい環境を変化させる作用を持つという理論です。少々むずかしいですが、癌の7大特徴は以下のごとくです。(1.増殖シグナルの自給自足化、2.抗増殖し具なりに対する非感受性、3.アポトーシスの回避、4.無限の増殖能、5.血管新生の亢進、6.組織浸潤と転移、7.炎症性微小環境) これらを促進する環境を高濃度のビタミンCは変化させ逆向きにすすめさせる作用を有するということでした。カナダのマギル大学をはじめとして世界各国で癌に対する高濃度ビタミンC投与の研究が増えてきています。日本では東海大学が悪性リンパ腫に対して臨床試験を行っています。今後も色々なデータがでてくると思いますが皆様にタイムリーにお知らせできればと思います。

高濃度ビタミンC点滴、上部内視鏡、下部内視鏡など様々な治療を行っております。  
きむらしろうクリニック

スピックサロンメディカルクリニック 鎌倉

2012年12月19日 水曜日

こんにちは。
10月、11月、12月と、合計三回にわたって鎌倉のスピックサロンで高濃度ビタミンCおよび自由診療の講習会をうけてまいりました。この中でスピックサロンメディカルクリニック 鎌倉という柳澤先生が院長をされているクリニックを見学させていただきました。かなり洗練されたクリニックで「和」がテーマとなっております。柳澤先生が提示された患者さんの中には高濃度ビタミンCでかなり回復された方も紹介されており、非常に勉強になりました。柳澤先生は点滴療法研究会の代表でもあり、また今年は国際オーソモレキュラー学会の会長にもなられておいでです。
来年2月には東京にアメリカからリオルダンクリニックのハニハイキ先生がこられます。アメリカでの癌や炎症に対する超高濃度ビタミンC点滴療法についてご講演されますので楽しみです。  

福岡での高濃度ビタミンC点滴療法はきむらしろうクリニック

ビタミンCは放射線障害にも有効です!

2012年2月24日 金曜日

こんにちは。
高濃度ビタミンC点滴を抗がん剤として使用することで副作用のないがん治療を目指しているのですが、他方ビタミンCは現在問題となっている放射線障害にも非常にいいのです。
アンチエイジング、放射線障害の予防、癌治療などビタミンCは抗酸化物質として有効に作用します。 3.11からそろそろ1年が経とうとしています。
色々と勉強すればするほど今回の原発事故でどれだけの被害がでているのか計り知れません。 世界のオーソモレキュラー医学会が出しているニュースをご紹介いたします。  

<オーソモレキュラー医学ニュースサービスー日本語版>  

■日本の栄養医学  

福島原発で過酷な放射線暴露を受けながら作業にあたっている人々の癌リスクは、ビタミンCをはじめとする抗酸化物質を補給することによって大幅に低下した。32~59歳の男性16名が放射能汚染地域で5~6週間にわたって作業し、汚染水の回収、放射能レベルの測定、重機の操縦、がれきの撤去に当たった。採血を実施して、全血算および血液生化学的検査のほか、血漿中遊離DNAおよび癌関連遺伝子47種の発現を測定した。  

現場入り前にビタミンC(25,000 mg)点滴療法を受け、作業期間中も抗酸化サプリメントの服用を続けていた作業員4名には、遊離DNAにも全癌リスクにも有為な変化が認められなかった。  

ビタミンC点滴による予防をしなかった作業員3名は、癌のリスクスコアが増大していた。2カ月間にわたってビタミンC点滴を続けたほか、抗酸化栄養サプリメントを服用したところ、遊離DNAは正常値に戻り、癌のリスクスコアは有意に低下した(1)。  

このように重要なことが臨床的に示されたことによって、ビタミンCの経口摂取または点滴静注による予防により、約20年前に実施された研究で、放射性ヨウ素131をマウスに注射しても精子頭部の生存率が高かったことが裏付けられる形となった(2)。  

αリポ酸およびビタミンEの経口摂取により、チェルノブイリで放射能を浴びた子どもの尿中放射能および酸化ストレスが抑えられている(3)。さらに、ほかのビタミン、ミネラルおよび抗酸化栄養素についても、放射線防護作用に関する試験が多数実施されている。  

参考文献:  

1. Yanagisawa A. ビタミンCおよび抗酸化物質が放射線による福島原発作業員の遺伝子発現に及ぼす作用 全文無料ダウンロードはこちらhttp://www.doctoryourself.com/Radiation_VitC.pptx.pdf  

2. Venkat R. Narra, Roger W. Howell, Kandula S. R. Sastry and Dandamudi V. Rao. J Nucl Med,1993. Vol. 34 No. 4, p 637-640. http://jnm.snmjournals.org/content/34/4/637.long  

3. Korkina L, et al. チェルノブイリ原発事故で放射線の影響を受けた小児を対象にした抗酸化治療 Biochem Soc Trans,1993. 21:314S. PMID: 8224459 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed?term=8224459   

日本語訳監修:柳澤 厚生(点滴療法研究会・国際統合医療教育センター)  

正しい情報が開示されることを願うばかりです。 

点滴療法東京セミナー

2011年7月24日 日曜日

こんばんは。
今日は東京の三田で開催された点滴療法研究会のアドバンスセミナーに参加してきました。
柳澤先生や芝田先生のご講演により新たながん治療の方法なども得ることができ有意義な一日でした。
高濃度ビタミンC点滴療法は浸透圧に気を付ければもう少し全体の量と時間を短縮できる可能性があるということでした。
これは患者様にとって大変な福音となるでしょうね。
また、ウクライン療法、αリポ酸点滴療法など新たな治療方法も大変勉強になりました。
少しでも癌患者さんの治療の選択肢が増えればとてもいいことではないかと考えているところです。
詳細に関しては少しづつブログで公開していきましょう。  

ただ東京は暑かったですね。節電節電もいいですけど、ほんとに必要なのかな~。
原発事故によって日本が大変なことになっています。
ビタミンCは癌の治療だけでなく放射線障害にもかなり有効な方法なのです。  

高濃度ビタミンC点滴療法は「きむらしろうクリニック」まで。

節電の東京に!セミナー参加予定

2011年7月16日 土曜日

皆様、こんにちは。  

3.11の大震災、原発事故からもう4か月以上になろうとしてます。
節電節電で関東地方はとても暑そうです。エアコンの使用も控え気味でどこに行っても暑いらしいです。
来週の7/24にはその東京で高濃度ビタミンC点滴療法のアドバンスセミナーがあるので出かけてきます。
講師は柳澤先生でいつも新しい知見をくださいます。何か新たなdataがあればお知らせいたしますね。  

高濃度ビタミンC点滴療法が少しでもお役に立てれば幸いです。

高濃度ビタミンC点滴療法コラムについて

2011年6月6日 月曜日

これから高濃度ビタミンC点滴療法に関係する情報を発信してまいります。

是非御覧ください。